2004年 04月 13日
イラク日本人人質事件について ここ数日、人質を救出するためには自衛隊の撤退しかないかのような論調が目立つ。 そのためのデモや署名活動も行われているらしい。 はたして、犯人側の要求をのむしか救出する方法はないのだろうか? そんなコトはない。 交渉とか説得で救出する方法もあるのは明白のはずだ。 では、どうしてこのような論調が目立つのだろうか。 私は今回のやり方で自衛隊をイラクに派兵したコトには反対だ。 しかし、だからといって犯人の要求に従い自衛隊を撤退させるコトは間違っていると思う。 自衛隊派兵の理由の一つとして、「テロに屈してはいけないから」と言われたが、あれは方便だったと思う。 だが、今回のような事態こそ「屈してはいけない」のではないか。 これは今回のコトだけではない。 対北朝鮮外交を始めとして、不当な暴力に屈しないという日本の意思表示でもある。 この態度こそ、犯罪やテロの最大の抑止になると思う。 「尊い人命のために犯人の要求をのむべき」という意見もある。 たしかに、今回の人質だけをみればそう言えるのかもしれない。 しかし、犯人の要求が通ったからといって人質が開放される保証などどこにもない。 まさか、自国の政府は信用できないが犯罪者の言うコトは信用できる、とでも言いたいのだろうか。 犯人の要求が通り、人質も無事開放されたとしよう。 しかし、今後、第2第3の同様の事件が起きる可能性が高くなる。 つまり、日本人を誘拐すれば要求が通る、と思われてしまえば、これほど犯罪者にとって都合の良い話はないからだ。 というコトは、日本人が今以上に危険な目に合う確率が高くなってしまう。 「人命を尊重する」はずの手段が、逆に日本人を危険な状態に追い込んでしまう。 日本人全体のコトを考えるなら犯人の要求に従うのは危険であり、「人命尊重」の観点からもやってはいけない行為と言える。 従って、人質事件をもって自衛隊撤退、と私は言わない。 これは、便乗値上げならぬ便乗要求にすぎない。 誰かに論点を摩り替えられたか、のせられているのではないか。 そもそも、現状のように「犯人の要求に応じろ」と国内で意見が割れる、この状況こそ犯人側の狙いのような気がする。 そう考えると、国内の反政府組織が「便乗」して自衛隊撤退運動を盛り上げているのではないか、と推測してしまう。 そうではないコトを願うが、どうだろか。 また、被害者の家族がこのような発言をするのであれば、分からなくはない。 だが、著名人や有名人など、ある程度発言力のある人がこのような主張をするのはどうかしている。 私は、誰がどのような発言をしているのかをつぶさに観察している。 共産党や社民党の代表は、犯人の要求をのむべきだと考えているようだ。 だから彼らはダメなんだ。 出来ない相談なのに、被害者の家族に淡い期待を抱かせるようなマネをして。 無責任な発言は謹んでもらいたい。 ■
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by k_milliard
| 2004-04-13 16:16
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