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2004年 04月 08日 ( 1 )


2004年 04月 08日

サムライの生き様

最近、どうにも解せないコトがひとつある。

アカデミー賞の受賞式に向けて、映画「ラスト サムライ」が注目を集めていた。
私はこの映画を観ていないが、ワイドショーなどでは、観た人の反応が放送されていた。
一様に、感動したという感じのコメントが多く、中には泣いている人すらいた。
彼らのコメントから受けた印象としては、この映画で描かれているサムライの生き様に感動したと思われる。
なにぶん映画自体を観ていないので正確なコトは言えないけれど、古き良き時代の日本の姿に魅せられたのだろう。
それがサムライであった。
私個人の解釈として、サムライとは信念に基づき行動する人であり、そのためなら例え負け戦でも命がけで戦う人のコト、及びその生き様のコトだと思う。
サッカーの中田がイタリアのペルージャに移籍した際、現地で「日本のサムライ」と言われたのは、海外でもサムライがある程度認知されていて、ただの人殺しではなく「孤高の戦士」といった印象でその精神性が受け入れられていた証明でもあったと思う。
そのサムライが映画をきっかけに話題になった。
それは単に映画に感動したというだけでなく、映画を通じて「日本人には本来このような誇るべき価値観があった。」というコトを再認識させられた、だから、より感動したというコトも言えると思う。

で、解せないコトなのだが、この「ラスト サムライ」の人気に見られた「日本人の美意識の再認識」とでもいうべき気運が、イラク派兵論議に結びついていない、というコトなのだ。
押し込み強盗のように他国に攻め込んだアメリカに対して何も言わずに追随しているのが今の日本の現状だ。
日本がサムライだったら、そんなコトはしないと思うのだが。
今の日本に信念はない。
明石家さんまがよく言う「生きてるだけで丸儲け」みたいな態度しか感じられない。
たしかに、死んでしまっては元も子もないが、だからといって黙って悪党の片棒を担ぐようなマネはどうかと思う。

テレビの報道番組とか討論番組を観ても、せいぜい野党が派兵に反対したり問題を指摘するぐらいで、必ず最後は派兵賛成派の人が優勢のまま議論が終わる。
しかも、最近は賛成派のテンションが高く、ハマコーみたいに激高する人が多くなった。
あの議論の中に「ラスト サムライ」に感化されたような人がいて、
「国益を損なってでも、恨みを買うような派兵の仕方は止めたほうがいい。」
ぐらいのコトを言う人がいてもいいのに、と思う。
言えたとしても、国益の話になると皆黙ってしまう。
あるいは、そのような意見を言う人がいても、放送の段階でカットされているのだろうか?
サムライの生き様を視点に番組作りを考えた場合、イラク派兵論議の構成は明らかにおかしい。
一方で映画をきっかけにサムライを称え、もう一方でサムライ的な思考を無視する。
放送局は、都合よくサムライを利用しないでもらいたい。

あらためて、映画を観て感動した人に問いたい。
「あの感動はなんだったのか?」と。
流された感動の涙はどこへ行ってしまったのだろうか。
あれは感動しただけ、ちょっと泣きたかっただけ、の一過性のブームにすぎなかったというのか。
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by k_milliard | 2004-04-08 13:55 | 寸評