2004年 08月 18日

武道とスポーツの狭間で

私は柔道の試合を観るのが好きです。
高校生のトキに少し柔道の経験があるのと、武道自体が好きなので、オリンピック種目の中では特に柔道が好きです。

オリンピックに限りませんが、世界に普及しているのはスポーツとしての柔道です。
本来、武道だった柔道が、スポーツの一種目として世界では認知されています。
もちろん、試合の最初と最後には礼をするという武道の最低限の精神性は残していますが。

スポーツ柔道が世界に普及している、それはそれでいいコトだと思います。
ただ、私は柔道本来の武道というコトにこだわりたいので、試合を観る場合も柔道の精神性に重点を置いて観ています。
例えば、礼の仕方・潔さ・試合運び等、いろいろ観るべきトコロがあります。

元々柔道は剣道と同じく相手から一本を狙う武道なのですが、スポーツ柔道ではどちらかというと一本を狙うよりもポイントを多く取った方が勝ち、すなわち「ポイント制」柔道と認識されているようです。
つまり、大技で一本を狙うよりも小技・返し技で効果・有効を相手よりも多く取って優勢勝ちを狙う、そういう柔道がスポーツ柔道と言えるでしょう。
近年、ルール改正等により一本重視の流れに戻りつつありますが、それでもポイント制柔道をとる他国の選手が多いです。
武道好きの私は、当然このポイント制柔道よりも一本重視の柔道の方に価値を置きます。

日本の選手の中にはポイント制柔道をとる人がいるかもしれないし、他国の選手の中には一本重視の柔道をとる人がいるかもしれない。
しかし、一般的にいって日本の柔道は一本重視であり、日本以外の柔道はポイント制でしょう。
実際、日本の選手の試合は面白いけど、他国の選手同士の試合はつまらない。
半身に構え頭を下げ、腰を引いた体勢から手押し相撲のような形で組み手争いをする、あれは明らかに武道ではない。
あれではまるで、吉本新喜劇の岡八郎のエセ空手(手で自分のケツの臭いを嗅いでクッサ~っていうギャグの体勢)みたいです。
お互いの選手にあれをやられたら、観ていてつまらない。
試合運びも、ちょっとでも相手よりポイントを取ってれば「かけ逃げ」する選手が多い。
そこには「潔さ」の欠けらも無い。
スポーツとしてはアリだけど、武道としてはナシだ。

だからこそ、メダルの色はどうあれ、オール一本勝ちを狙おうとする日本の選手こそ、私は最大の賛辞を送りたい。
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by k_milliard | 2004-08-18 10:06 | 寸評


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