人気ブログランキング | 話題のタグを見る

んなアホな!

nnaahona.exblog.jp
ブログトップ
2004年 04月 19日

有権者の責任

イラクでの一連の事件で、自己責任が問われた。
というより、自己責任とは何か?が議論になった感がある。
私は別の視点から今回の事件における責任とは何かを考えてみた。

まず、人質事件がなぜ起きたのか?について、
「日本政府がイラク派兵を決定したから事件が起きた。
 だから、責任は日本政府にある。」
という主張があった。

周知の事実であるが、決定に至るまでの間に衆議院選挙があった。
ここで小泉首相は、
・イラクに侵攻したアメリカの支持
・自衛隊のイラクへの派兵
を名言していた。
別の言い方をすれば、小泉首相は公約どおりイラク派兵を決定し実現した。
それを支持したのは言うまでもなく日本の有権者である。
政府が独断で決めた派兵ではない。
もしこれが、「イラクに派兵しません」と言っていたにも関わらずイラク派兵していたとする。
そして今回の事件があったのなら、
「事件が起きたのは日本政府のせいだ」
と言われても仕方あるまい。
国民の意思に反しているのだから。

だが現実はそうではない。

「いや、私は派兵に反対だし、現政権を支持してない」
という人は多いと思う。
私もその一人だ。
しかし、だからと言って政府の方針というか意向に背く行為は許されるのであろうか?
最近、隣国で選挙があったが、負けた陣営が結果をなかなか認めずかなり混乱した、というコトがあった。
我々は、まがりなりにも民主主義というルールの中で生きている。
それを、結果が気にくわないからといって、ちゃぶ台をひっくり返すような行為が許されてよいものだろうか?
もしこれを認めてしまったら国内は混乱するし、なにより憲法違反だろう。
「助けを求めている人がいるから」と言う美談の名の元に、政府の意向に背く行為は許されるのか?
厳しい言い方かもしれないが、許されないのではないか。

ファルージャの悲惨な戦闘の話が伝わっている。
悲惨な話を言えば、アフガニスタンの戦闘でも村ごと壊滅させられたような話が伝えられていた。
悲惨でない戦闘のほうが珍しいだろう。
イラク派兵を支持した、というコトは、このような悲惨な話も受け入れます、というコトではなかったのか?
それを、今頃になってというと言いすぎかもしれないが、騒いだところで遅いのではないか?
今、反対活動とかデモとか署名をするのは構わない。
誰がどのような主張をしようと勝手だ。
しかし、有権者の総意で一旦決めたコトは、ルールを守り責任をもって対処する。
それが有権者のあるべき姿ではないのか。

従って、今回の事件を「自己責任」ではなく「有権者の責任」として見た場合、人質になった方には厳しい言い方になるが、有権者が支持する政府の意向に反したのだから、「勝手な行動だった」と言わざるを得ない。
(18歳の彼の場合は、それを止めなかった親や周囲の大人の責任と言えます。)

by k_milliard | 2004-04-19 19:07 | 寸評


<< 善行の人      政府が何もしてない? >>